令和4年7月23日(土)「夏のトレッキング」が開催されました。集合時は快晴ですばらしい展望が期待されましたが、大峠に着くころから雲が沸き富士山にも雲がかかり始めてしまいました。こまめに水分をとり、講師の井上先生の説明を聞きながらゆっくり歩いたので、とても順調に登ることができました。
ミヤコザザの草丈がずいぶん低くなってしまっていること、ウラジロモミなどの大木が数年前の鹿の食害によって立ち枯れし倒れてしまっていること、鹿の食べない植物だけが残っていることなどを説明して頂きました。
小金沢連嶺稜線近くは苔むした針葉樹林帯で、奥秩父のうっそうとした森の様子を感じることができました。針葉樹林帯で見ることのできるランや腐生植物のギンリョウソウも見られました。また、亜高山帯にいるメボソムシクイのさえずりも聞こえました。黒岳から白谷ヶ丸にかけての広葉樹林帯ではバイケイソウが咲き始め、コウモリソウやカニコウモリはつぼみでしが群生していました。
白谷ヶ丸で昼食にしましたが、ガスで真っ白。富士山の雄姿を見ることはできませんでした。下界の大月方面は見えたので、皆で地域を眺めました。鹿が数頭、草原を下って行くのも見ることができました。
以前の白谷ヶ丸は花が多かったのですが、鹿の食べないコウリンカなどに占有されており、いくつか残っている花も草丈が低くなってしまっているそうです。
湯の沢峠ではお花畑に寄って、高原の花を観察しました。鹿柵内に数種の花はありましたが、数は少なかったです。下りは気持ちのよい湯の沢沿いの道を歩き、コマドリやミソザザイのさえずりも聞くことができました。
広葉樹林帯、針葉樹林帯、草原、沢沿いなどいろいろな環境の自然を楽しめました。とても気持ちの良いトレッキングになりました。井上先生ありがとうございました。